台湾の文化
台湾の文化
  • 台湾住民の大部分が中国大陸から移住して来た漢民族であるため、台湾の文化基盤は漢文化である。ただし、河洛系住民は河洛文化に、客家系は客家文化に、外省人は出身省それぞれの文化に属し、それぞれが別々に存在しているために混交は少ない。また、原住民はマレー・インドネシア文化に属している。

  • 台湾におけるいずれの文化においても顕著な現象として、伝統文化が色濃く残っている点が挙げられる。社会主義化に伴う文化表現の規制、弾圧により中華人民共和国では廃れていった漢民族の伝統民俗が今日まで数多く残存している他、ヤミ(タオ)族を始めとする各原住民でも民族独自の文化が保持・継承され続けており、離れ島としての台湾の文化的位置づけを現しているものといえる。

  • 漢民族の間では、共通して家族が社会組織の重要な社会単位となっており、先祖崇拝などの伝統的な家族行事が今なお重要な役割を担っている。また、伝統的な二十四節気を基とした旧正月や、清明節、中秋節などの季節行事も毎年盛大におこなわれている。この他にも、漢民族には移民出身地ごとの伝統文化が存在しており、例えば福建系の伝統文化としては布袋劇(人形劇)や歌仔戯(台湾オペラ、グァーヒ)が挙げられる。また、外省系が台湾に持ち込んだ文化としては、中華民国政府のイデオロギー的影響が挙げられる。

  • 外来文化としては日本とアメリカの影響が大きい。日本から受けた文化的影響は、古くは温泉、演歌、日本酒、おでん、武士道から新しくはカラオケ、Jポップ、漫画、アニメ、テレビゲーム、ファッションまであり、これらの日本文化が好きな若年台湾人は哈日族と呼ばれている。他にも古くから日本からのテレビ番組を多数放送しているため、日本人の俳優やコメディアンが広く知られている。

  • また、欧米の影響としては独自に英語のファーストネームを用いる慣習が挙げられ(欧米は間接的で、香港が直接影響を与えているとも言われる。たとえばブルース・リーやジャッキー・チェンなど)、ファーストネームと姓にて個人を表す人は俳優や歌手などを中心に珍しくはなく、一般の会社員でも欧米や日本との取引に従事する者の間でも行われる。このような具体例としては、テレサ・テン(Teresa + 鄧、中国語の芸名は鄧麗君)が挙げられる。台湾人の旅券の中にも外文別名(Also known as)(外国語の別名)なる項があり、そこに英語やその他の言語の名前(留学先や仕事の場所によって、フランス語・ドイツ語などその他の欧州言語の名前をつけることもある)を示すことが多い。

  • 特筆すべき文化的な中華民国の国家制度としては、教育制度と休・祝日制度、国内遺産の世界遺産登録への取り組みが挙げられる。

  • 台湾の宗教

  • 台湾における宗教は、特に仏教・道教・儒教の三大宗教が漢民族の間で盛んであり、人々は今日でも宗教と深くむすびついている。仏教は仏光山と慈済と法鼓山と中台禅寺の4宗派が優勢であり、道教系は疫病の神・王爺や海の女神・媽祖に対する信仰が多い。また、儒教の創始者である孔子も「学問の神」として崇められており、台湾各地に孔子を祭る孔子廟が設置されている。

  • ただし、仏教・道教・儒教の区分は大変あいまいで、相互に強く影響を受け合っていることから、各地にある廟では各宗教の神々が合祀されていることが珍しくない。そのために、漢民族の宗教生活は各宗教が混合されており、人々はそれぞれの状況に応じて参拝する神々を変えている。なお、台湾にも少数ながらキリスト教やイスラーム教の信者も存在している他、原住民の間では今なお伝統的なアニミズム信仰が行なわれている。

  • 宗教も文化と同様に、中華人民共和国では廃れてしまった宗教儀式が今なお数多く残存している。特に道教系の祭礼は大掛かりなものが多く、旧暦の3月23日に行なわれる媽祖の誕生祭(媽祖誕辰)や、1週間に渡って街を練り歩き、数千万円相当の木造船を焼却する5月10日の王船祭(焼王船、王爺を鎮める祭り)、旧暦7月15日の中元節や旧暦10月22日の青山王の誕生祭(青山王誕辰)などが毎年華やかに催される。また、占いや祈祷を行う「尪姨」(アンイー、巫女)や「童乩」(タンキー、シャーマンの一種)も健在であり、媽祖の誕生祭を始めとする各種宗教儀礼に参加している。

  • 葬儀や婚礼も大掛かりであり、特に葬儀のパレードは楽隊まで繰出して華やかである。

  • 出典: ウィキペディア